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眠る前に2杯だけ。

カードゲーム(WIXOSS)やアニメマンガ小説についておしゃべりします。

夜は短し歩けよ乙女見てきました。

夜は短し歩けよ乙女 オフィシャルガイド

公開日に見てきたのでもう10日以上経ちますが、一応。

原作は既読ですが読んだのが本屋大賞取った頃なので相当昔で、ほとんど筋を覚えていなくて、初見のつもりで見に行きました。今調べたら2007年に本屋大賞取ってるみたいなので、もう10年経ちますね。時が経つのは早いものです……。まぁ森見登美彦さん自体は好きな作家さんで、僕は「美女と竹林」や「恋文の技術」が好きです。

 

公開日ということでそれなりにたくさんの人がいましたが、僕のように男一人で見に来ている人間は少なく、カップルと思しき男女二人連れ、老夫婦と思しき男女二人連れ、神谷浩史ファンと思しき婦女子グループ*1、中年女性3,4人のグループ、小さい子供を連れた家族連れなど様々な層が集まっていました。勝手ながら心配になりました。僕は森見登美彦さんの迂遠で軽妙な語り口を愛してやみませんが、しかし果たしてこの「逃げ恥」ブームから星野源さんにつられてそのままやってきました…みたいな子供たちや紳士淑女の皆様方に受け入れられるのだろうか、というかそもそも一桁年齢の子供に理解できる話なのか、退屈な二時間を過ごさせるなどあってはならない……。と、不安に駆られて一人ドキドキしていました。「夜は短し歩けよ乙女」の制作サイドは何の縁も無い僕からおかしな心配をされていい迷惑だと思います。観客の皆様に対しても、勝手に星野源さんにつられてやってきただの滅茶苦茶なことを思ってしまって申し訳ないです。まぁこれも何かの御縁だということで……。ちなみに僕は「逃げ恥」さっぱり見てないです。

 

 予告を見た段階では星野源さんの「先輩」はしっくりくるなと思っていましたが、長セリフを早口で喚きたてるところなんかは時折聞き取りずらかった……というかなんて言ってるかわかりませんでした。まぁそれも感情が前に前に出て興奮している先輩にハマっていて良かったなとは思いましたが、四畳半神話大系浅沼晋太郎さんは長セリフ早口で喚いてもすとんと聞き取れたなーと。僕の中で浅沼さんの株が上がりました。一応注釈しておきますが、僕は先輩と乙女のキャスティングはドンピシャドはまりすごく良かったと思ってます。

 

かなりファンタジックというか荒唐無稽な世界観で、こんな話だったっけ?と首を捻りました。原作で別々だった話を全て「一夜の出来事」にしてまとめているのが原因だと思いますが、かなりおかしなことになってました。まぁ冒頭で黒髪の乙女と周囲の人の時計の進みがまったく違っていて、そういう「乙女と周りの時間の進みには隔たりがありますよ」というエクスキューズはできているといえばできているんですが。。さっきまで元気に酒飲んでた人が次のシーンでは風邪をひき寝込み、看病されていたと思ったら街を出歩いて、さっきまで自分の看病をしていた人をさして「あいつ風邪ひいて寝込んでるらしいよ!」と噂話。あんたはその噂をいつ聞いたんだ。タイムスケジュールがかなりシビアです。数々の酒宴に顔を出ししこたま酒を呑んだと思ったらそのまま古本市での古書探しに勤しみ次の瞬間には学祭でゲリラ演劇の主演をこなし、その内に街は風邪の蔓延でゴーストタウン同然になるとか、この町の一晩はどうなっているんだ。全然夜短くないよ。季節も一巡りしてるよ。これは子供たちついてこれてるか…?と周囲を伺うと、時折笑い声が聞こえてきたので一安心でした。……僕はいったいどういう立ち位置で映画を見ていたんでしょうか…。

 

最期はあまり劇的ではないなと……言葉を濁してもしょうがないので正直なところを言うと、拍子抜けだなと思いました。乙女が夜を謳歌する陰で七転八倒していた先輩ですが、僕は好きだったんですよ。災難ばかり降りかかって周りから相手にされず正面から戦えずに回り道ばかりして、ズルくて根拠の何もないプライドばかりあって、でも乙女の視界に入ろうとしている先輩がすきでした。良し悪しはともかくがんばってますよね。でも、乙女に好意を寄せられるのは一押し足りないというか微妙にご都合主義っぽい。それでも最後にキメてくれれば良かったんですが、結局乙女が先輩を訪ねてくれるという展開で、先輩自身は自らの弱さを振り切る意志の力を見せてくれなかった気がします。僕はこれ原作好きだったはずなんですが、原作ではどうなってたんでしょう……?忘れてるからなぁ。

 

まぁ、いろいろ言いましたが基本的には面白かったです。先輩が素敵だっただけに最後はもうちょっと頑張って欲しかったなと。原作を読み直そうと思います。

 

*1:映画が終わって、「神谷浩史カッコよかった、凄かった、愛してる、」とキャッキャしていたので。