眠る前に2杯だけ。

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おこぼれ姫と円卓の騎士 反撃の号令

おこぼれ姫と円卓の騎士 反撃の号令 (ビーズログ文庫)

 僕はこの作品の、過去未来の自分の生まれ変わりの王達と夢の中で会話する「王達の会議の間」のシーンが好きなんですけど、クーデターが起こってからそのシーンが無くなってるのが少し寂しい。しかしあの「王達の会議の間」には主人公の意思以外では落ち込んでいる時、気が滅入ってる時に入れるということを考えると、この姫様はクーデターを起こされて国外へ逃亡するしかなくても全くネガティブになっていないということで、彼女の芯の強さを感じられます。そして過去未来の、自分にはない知識や知見にも頼ろうとしていない。代わりに彼女がこのシリーズで今まで築いてきた実績が、信頼する仲間や助けてきた人々が、彼女を助けようとしている。感動的です……彼女の力は最初、自分の中にしか無かったけれど、今は外にもある。

 

自分の恋心を王としての義務から諦めていた彼女ですが、前巻で「両方取る!」と決めてから今巻で初めて想い人に会いましたね。あのシーンはもう…ニヤニヤしちゃいます。これはもうハッピーエンドですね。「自分の恋心」「王としての義務」、自分の内面と外面、公私の調和が取れた状態こそ人の目指すべき姿でしょう。

自分の騎士の第一席を夫にして残りを愛人に、兄王子二人も騎士の末席に入れて大団円。これだな!兄王子二人が序列で揉めるところまで見えるぞ……

 

 

少女系ライトノベルはなかなか読まないんですが、こう面白いモノに出会うと他を開拓したくなります。しかし守備範囲外なんでどう探してよいやら……